印刷機とプリンターとの違いとは・・・、あまり深く考えた事がないかもしれません。
印刷機も英語表記すると「Printer」になるのですが、ここでいうプリンターは家庭用やオフィス用として普及しているのはインクジェットやレーザープリンターになります。
同じ印刷する機器ですが2つの違いに関して説明してまいります。
印刷機とプリンター
メディア 印刷印刷機で行われる印刷種類
- 凸版印刷
凹凸のついた版の凸部分にインクを乗せて印刷する方法です。歴史的には一番歴史が深く、グーテンベルクの活版印刷機も原理は同じです。。
画線部が鮮明で安定した仕上がりを得られ、文字中心の印刷物に適しています。輪郭がしっかり出て、版の対刷性が高いです。しかしながら、版が鏡像なので誤字脱字が刷ってからでないと気付きづらいという点があります。。 - 凹版印刷
凹凸のついた版の凹部分にインクを乗せて印刷する方法です。高精度な写真や美術書などで使用するグラビア印刷が代表的です。
美術の時間などに経験した方もおられるかもしれませんが、『エッチング版画』がこの技法と同様です。 - 平版印刷
版には凹凸はなく、水と油が反発する性質を生かして印刷したい部分に油性のインキを乗せ、それ以外の部分に水が付けられることで印刷を可能にしています。ジャケット印刷なので使用されるオフセット印刷にはこの方法が使われています。 - 孔版印刷
版自体に穴を開け、上からインクを乗せることで印刷をします。謄写版やシルクスクリーン印刷などが代表的です。
シルク印刷は印刷物のインキの層が厚く盛れ、耐光性に優れているので屋外に長期掲示するもの等によく利用されます。 屋外看板、クルマ用のステッカーなどは、よくシルク印刷で作られます。
スクリーンと呼ばれる網目を通すので細かい絵柄は苦手な傾向にあります。
プリンターの種類
- インクジェットプリンター
家庭用のプリンターに一番多く使われているのがインクジェット式になります。
プリンター内に設置したインクに圧力や熱を加え、液滴状にしたものを直接紙に噴き付けることで印刷を行います。インクの色数はプリンターによって様々ですが、4~6色で構成されています。
インクを直接吐出する方式であるため、媒体搬送手段に依存するが必ず印刷媒体が平坦であることは求められない。 - レーザープリンター
液体のインクではなく、トナーと呼ばれる帯電性の粉末インクを使用して印刷する方式。
各色の筒の形をした感光体があり、そこに静電気、レーザーを当てトナーを起こし、熱で紙に転写する方法です。
インクジェットプリンターでありがちな「ノズルが詰まる」といった問題がないため「クリーニングで大量のインクを消費する」という事はなく、トナーは固形インクのため「長期間使わないとヘッド内で固まってしまい故障する」事もない。
印刷機とプリンターのメリット、デメリット
印刷機では色数毎に版の作成が必要となる為、少ない枚数では製造コストが割高となってしましますが、数量が多い場合は高速に生産されコストも安くなります。
プリンターでは1枚からでも低コストで生産できますが、数量が多くなっても1枚あたりのコストは変わりません。
お互いにメリット、デメリットがございますので希望の数量、仕様によって選択しましょう。