印刷業界の方と話をすると色々と専門用語がでてきます。今回は色に関する印刷業界で使われている名前や用語を一部紹介いたします。
印刷業界で使用されている色の名前
メディア 印刷金赤(キンアカ)
慣用色名のひとつで、M100%、Y100%で表現される事がありますが、デザイナーや印刷会社によって異なる事がございます。
特色の金赤はM100%、Y100%の色より朱色に近い赤となっているので色指示で「金赤」と指示する際は注意が必要です。
元々の名前の由来は複数説ございます、ある種の顔料を使用したインキは、印刷面をいろいろな角度から見てみると、金属の輝きに似た複雑で微妙な色が地色の上に浮かび上がって見え、この金属的な輝きを帯びて。白い紙の上に印刷すると赤い色のハイライトに金色が生じます。「金赤」という名称は、ブロンズ現象が生み出す金色に輝く赤から名づけられと言う説。
印刷業界では「マゼンタ」を「アカ」と呼ぶ事もありますが、マゼンタ(アカ)と区別する為に「黄赤」と呼んでいたものが、長い年月の間に「金赤」になっていって定着したという説がございますが、現在では前者の方が主流となっているようです。
ピース紺(ピースコン)
「ピーコン」とも呼ばれタバコのPeaceのパッケージの紺色から名付けられた色名のひとつ。
紺色はオフセット印刷時色の変わりやすい色の一つです。同じ配色でもインクの盛り具合等で赤っぽくなったり、青っぽくなったりします。その為基準とする色として身近にあったピースの紺色を基準にしたのではないでしょうか?
こちらの色も金赤同様デザイナーや印刷屋によって異なる場合がございます。C100%+M100%の場合やそこにYが40%入ったりする場合があったり・・・。実際の製品の色は後者に近いようなきがします。
しかし喫煙率がさがっている昨今、ピース紺と言われてもイメージを伝えづらくなっています。
赤金(アカキン)と青金(アオキン)
名前の由来は「赤金」は赤みを帯びた金の合金で、金に銅を25~50%含まれたものを指し装飾品等に使用されています。
印刷ではDIC 619の赤みがかった金色をさします。
「青金」は金と銀との合金で、銀を20パーセント程度含むもので青色を帯び、美術品等に使用されています。
印刷ではDIC 620の金色を指します。
どちらも特色のインクとなります。ちなみに銀色は通常DIC 621となります。
リッチブラック
CMYK4色でデータを作成する際、4色をかけあわせて作成した黒を「リッチブラック」といいます。
広範囲の黒ベタの際に主にされ、K単色の黒と比べるとしっかりした締まりのある黒に仕上がります。
通常K100%にCMY各色40%程度プラスいたします。CMYK全て100%の黒は基本トンボ以外に使用する事はございません。オール100%の黒は乾きが遅くなり裏写りの原因にもなります。