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マスタリングとは?目的やミックスとの違いと作業工程をチェック

メディア CD制作

音楽CDなどを制作する際に行われる作業の一つとして、マスタリングと呼ばれる工程があります。

「名前は聞いたことがあっても、具体的な内容が分からない」という方も多いでしょう。


そこで、マスタリングとは何か、何のために行うのかなどについて解説します。この記事を読むことによってマスタリングの基本が理解できるようになるだけではなく、どのような場合に必要でどういった効果があるのかなどがわかるようになるので、ぜひご覧ください。

マスタリングとは

マスタリングとは、ミックスダウンが完了したファイルに対して行う各種調整作業を指します。


流通させる媒体に合わせた音量や音質に調整し、音圧をコントロールする作業です。

楽曲が配信される前に行われる最終工程に該当します。

マスタリングの目的

マスタリングの基本的な目的は、音の聴こえ方の最適化と全体の調整です。

例えば、アルバムには複数の曲が含まれますが、それぞれの曲で音量や音質が異なると、聴く人が違和感を覚える場合があります。


これらの違和感を解消するために、マスタリング作業を行います。

場合によっては、次の曲までの間隔をマスタリングで調整することもあります。


また、音楽を配信する媒体によっても適切な音量・音圧・音質が異なります。


音楽を聴く手段として、かつてはCDが主流でしたが、現在ではYouTubeやiTunes、レコードなど、多様な選択肢があります。

どの媒体で再生しても問題ないように調整するのが、マスタリングの重要な役割です。

ミックスとの違い

マスタリングとよく混同される作業が、ミックスです。ミックスでは、各トラックのレベル調整やパンニング(音の定位調整)、周波数帯域の音量を調整するEQ処理などを行います。

これにより、楽曲内の音源を調整し、曲全体のバランスを取ります


一方、マスタリングは曲全体の最終調整であり、音源を最適化して市場に適した品質を確保する作業です。

このように、それぞれの作業には異なる役割があります。

マスタリング作業が発生する場面

マスタリング作業は、必ずしも必要になるものではありません。


例えば、ミックスの最終段階で音質や音量を調整する作業を行う場合は、マスタリングが不要になることもあります。

ただし、以下の場合にはマスタリングが必要です。

用途ごとにマスターデータが必要な場合

近年は、CDだけでなく音楽配信での発信も増えています。このようなケースでは、CDと音楽配信に適したマスターデータをそれぞれ作る必要があります。


 

例えば、両者で大きく異なるのがラウドネス規定です。ラウドネス規定とは、配信プラットフォームごとに設定されているもので、規定の数値を超えると音量が自動的に下げられる仕組みを指します。

これは、複数の楽曲を再生した際に音量の大きい曲が目立ちすぎることを防ぐためのものです。


一方、CDにはラウドネス規定がありません。

このような違いから、CDと配信用では適したマスタリングが異なるため、複数の用途で音楽を発信する場合には用途ごとにマスターデータを作成する必要があります。


複数の曲を収録する場合

連続再生時の違和感をなくすため、複数の曲を収録したシングルやアルバムを作成する場合にはマスタリングが重要です。

マスタリングを行わない場合は、音質や音量の統一感が損なわれます。連続再生時に楽曲ごとの違いが目立つため注意が必要です。

全体の音質・音量を再度調整したい場合

楽曲の編集方法によっては、ミキシング作業に戻れない状況で全体の音質や音量を調整する必要が生じることがあります

このようなケースでは、マスタリング時に調整を行います。

マスタリングの作業工程

マスタリングはどのような工程で進むのでしょうか。以下に主な作業工程を解説します。

工程①イコライザーで音質を調整する

最初に行うのは、音の周波数帯域を調整して音質を整える作業です。

イコライザーを使用して低音、中音、高音のバランスを調整し、特定の周波数帯域を強調または抑制することで楽曲全体の音質を整えます。

工程②コンプレッサーで音量を調整する

コンプレッサーを使用して音量を調整します。例えば、十分に音量が得られない場合や音質が低下する問題を解決する際にコンプレッサーが有効です。

最大音量と最小音量の差であるダイナミクスを調整し、聴きやすい状態に整えます。


具体的な方法としては、瞬間的な音量であるピークを抑える、または適度にダイナミックレンジを狭めるなどの方法で調整を行います。

工程③音のバランスや音圧を調整する

音圧調整で使用されるのは、コンプレッションやリミッター、マキシマイザーなどのツールです。

市場に出回っている音楽と比較しながら、音のバランスや音圧を調整します。


例えば、ステレオバランスで左右のバランスを整える処理が必要です。左右だけでなく、中央のバランスも調整する必要があります。

すぐそばで生演奏されているような立体感を演出することも可能で、バランス調整によって楽曲の印象が大きく変わる場合もあります。

工程④曲同士の間を調整する

複数曲を収録するシングルやアルバムの場合、曲同士の間隔を調整します。

曲の余韻をどこまで伸ばすのかによっても曲のイメージが異なるため、重要な工程です。

マスタリングの依頼先

マスタリングの依頼先としては、個人または業者が一般的です。それぞれの特徴を紹介します。

個人に依頼する

個人でマスタリングが可能な依頼先を探す方法です。知り合いに声をかける方法もありますが、近年はココナラやランサーズなどのマッチングサービスを利用することで手軽に依頼先を見つけられます

そのため、マスタリング作業が得意な知り合いがいなくても依頼することが可能です。


個人に依頼する場合は、依頼先の実績を十分に確認することが重要です。

初心者や経験が少ない方もいれば、プロアーティストのマスタリングを担当する実力者もいます。

依頼料は個人で大きく異なりますが、業者に比べて費用が抑えられることが多い点がメリットです。

業者に依頼する

マスタリングを専門に行う業者に依頼するのも有効な方法です。

業者ではプロ仕様の高品質なソフトウェアや機材を使用しているため、高品質なマスタリングが期待できます。


個人への依頼に比べて費用が高くなる場合がありますが、品質を重視する場合は業者への依頼を検討するのが良いでしょう。

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マスタリングで統一感のある音楽を作ろう

いかがだったでしょうか。この記事では、マスタリングの概要や必要となる場面について紹介しました。]

マスタリングの必要性についてご理解いただけたのではないでしょうか。


 

1曲のみの配信であればミックス作業のみで対応できる場合もあります。

しかし、マスタリングが必要なケースでは不可欠な作業です。納得のいく楽曲に仕上げるためにも、必要に応じてマスタリングを行うことが重要です。

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