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音楽CDの収録時間は?

メディア CD制作

現在では収録時間80分近い作品も登場しているCD(コンパクトディスク)ですが、規格的な最大収録時間は74分。
弊社でも収録時間は74分以内になるように制作していただくようお客様にお願いしております。
なぜ収録時間が74分と中途半端なものになっているのか、これにはある逸話があるのです。

CDの記録時間が74分である理由

当時、CDの共同開発を行なっていたソニーとフィリップスはCDの直径=記録時間について意見が分かれていた。フィリップスはカー・オーディオとしての将来性を見込み、オーディオカセットの対角線の長さと同じ直径11.5cm、記録時間60分を主張していた。
一方ソニーは、開発当時副社長で、声楽科出身であった大賀典雄が「オペラ一幕分、あるいはベートーヴェンの「交響曲第9番」が収まる収録時間(直径12cm、74分)にしなくてはならない」と主張して調査した結果、クラシック音楽の95%が74分以内に1枚に収められることから、それを押し通したという経緯があるのです。そして、この主張の要因となったのが、指揮者のヘルベルト・フォン・カラヤンでした。大賀氏は親交のあったカラヤンに、CDの規格について話すと、カラヤンは「ベートーヴェンの交響曲第9番が1枚に収まったほうがいい」と提言しました。「第九」は指揮者によって演奏時間が変わりますが、結果的に74分という収録時間は、当時一番長いと言われたヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮の「第九」(演奏時間およそ74分32秒)の演奏時間を参考にしました。

日本でも馴染み深いカラヤンやベートーヴェンの「第九」(中でも第4楽章の「歓喜の歌」は年末によく歌われています)がCDに深く関わっているのは、日本の企業が開発に携わっているだけに納得できる気もします。ただ、カセットテープやビデオテープなどのメディアが姿を消していく中、今なおCDが現役で活躍していることを考えると、これらの経緯にはある種の必然性があったのかもしれません。

74分を超えるCDは作れないのか?

パソコン等でオリジナルの音楽CDを作ることが出来ます。650MBのCD-R使うなら収録時間は74分までです。
700MBのCD-Rを使うなら収録時間は80分までの収録は可能ですが、74分を超える音楽CDはCD-DA(Compact Disc-Digital Audio)と呼ばれる規格から外れる事になり 音楽CD再生機器で正常に再生できないトラブルが発生するリスクが高まりますので避けるべきではないでしょうか。

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