音楽CD(CD-DA)の規格に関して、以前収録時間に関しては以前紹介させていただきました。(参照:音楽CDの収録時間は?)
その他にも規格に関して紹介させていただきます。
CDが開発されたそもそもの目的がレコード盤やカセットテープ等のアナログ記録に変わる音声のデジタル記録として規格されました
音楽CD(CD-DA)の規格は1980年にソニーとフィリップス社によりCD自体の規格と同時に発表されました。規格書の装丁が赤一色だったため通称「レッドブック(Red Book)」と呼ばれています。
「CDは44.1Hzで記録できるんですよね?ならばイヤホンやヘッドホンなども44.1Hzを再生できなければダメなんじゃないの?」という疑問を持たれる方もいるのではないでしょうか?
これには理由がございます。人間の可聴領域の最高周波数の20kHzを表現するには、サンプリング定理(標本化定理)により、その2倍の40kHzのサンプリング周波数が必要とされています。
これに10%程度の余裕を持たせて44.1kHzという事になったようです。
サンプリング定理(標本化定理)とは「アナログ信号をデジタル信号に変換する際、どの程度の間隔でサンプリングするべきか」ということを示す定理です。
また、NTSC規格におけるテレビと映像信号の原理をもとにしたという説があります。ビデオテープに映像を記録する原理を音源を記録するプロセスに応用したということになります。
”15.75kHz( ×(6サンプル / 2ch)×(14/15)”
※15.75kHzはNTSCにおける水平走査周波数。このとき、1秒あたりに描画できるラインの数を「水平走査周波数」、単位時間あたりに画面を書き換える回数を「垂直同期周波数(リフレッシュレート)」という。
また、ビデオテープ(録画媒体の一つ)においては、ヘッドが1回転する間にラインが525回記録されるが、ヘッドの両端付近は記録が不安定になるため、1/15は記録に使用していない(=記録領域は14/15)。
また、このビデオテープの仕組みを応用したPCMプロセッサーは水平走査線1ラインあたりにリニアPCMデータを3サンプル×2チャンネル記録する方式だった。